子どもの英語力

テストの点数と英会話力

大人の皆さん、学生時代を振り返ってみてください。

テストでは点数が取れる方でしたか?

私は中1で英語を学び始めました。自慢ですが、学校のテストでは割といい点数をとっていました。成績も中学時代は5段階評価の5を取り続けていたと記憶していました。

そんな状況だったので、自分では「英語は得意!」と信じて疑っていませんでした。が、中3になって、いざ外国人と話す機会があったのですが、質問されても頭真っ白、単語すら出てこない、そんな状況でした。

テストの点数って一体、なんの数字なんだろう、と完全に自信をなくしました。

そうなんです、テストの点数って英語力の一部であって、全部じゃないんです。

だから、テストの点数が良くても「話せない」ケースは山のようにあるし、逆に、テストで全然点数が取れないからと言って、英会話のセンスがない、とか、英語は向かないってことは全くないんです。

国語の点数と日本語力

では、質問を変えましょう。

国語の点数はどうでしたか?国語は得意科目でしたか?

私は…国語は大の苦手でした。大学受験の時に、古文や漢文がちんぷんかんぷんなのは仕方ないにせよ、現代文でさえも、「で?結局何が言いたいの?」と思っていたし、テストでも全く点数が取れなかったのを覚えています。

でも、日本語で生活しているし、言っていることを周りの人に理解してもらえなかったり、一人だけ周りを理解できない、と言うことはありませんでした。

だって、テストで測る日本語力と、日常会話で使っている日本語力って必ずしも一致しない。それを私たちは理解して捉えていると思います。

国語という教科が苦手な人も、「日本語が苦手」とは言わないですよね。国語はあくまでも教科。日常で話しているのは日本語。国語と日本語は、別物、別の力として無意識に認識しているんだと思います。国語が苦手だから、日本語話すの諦めよう、とはならないですから。

英語の点数と英会話力

でも、英語のことになると、

テストで点が取れない=英語は苦手、英会話もできない

となったり、

テストで点が取れるのに話せないなんて、勉強しても意味ない

という考えが生じる。これは、教科としての英語と、日常会話をするための英会話を混同して捉えているからです。

国語の理論でいくと、教科としての英語と、会話をするための英語は必ずしも一致しないんです。

英語の点数が取れなくても、英会話はできるし、

「英語の点数がいい=英会話も得意」ではない。

英会話をしたいと思うなら、学校のテストの点数が取れるような学習の仕方ではいけないんです。もちろん文法や語彙は基礎力として必要な力ではあるので、無駄なわけではないのですが、正確に言うなら、それだけでは足りないんです。

では、何が必要か。それは文を構成する力、そして口から出す力です。

文を構成する力は、英語の文を作るトレーニングが必要ですし、

口から出す力は、英語の音を発音する口を鍛える、という意味です。

英語の文を作る&口を鍛えるトレーニング

英語の語順は日本語とは違います。英語の文をいきなり瞬時には作れないので、ゆっくり時間をかけて書く「英作文」がまずはオススメです。

ゆっくりできないことを、瞬時にやろうとするのは挫折の元。まずはゆっくり行きましょう。

そして、文を作れるようになってきたら、文を作るまでの時間を短くしていく。徐々に「英会話」の実践に入っていきます。

そして、ここで重要になるのは、英語を話す口の動きと日本語を話す口の動きは違う、と言うことです。英文を見て、心の中で言うのと、実際に口を動かして言うのとでは、大きな違いがあります。

カタカナ英語ではなく、相手に伝わる英語の音を発音するためには、日本語とは違う口や舌の動きも必要になります。これらも鍛えないと自然とは身につかない力です。

そして、英語の口の動きを鍛えるのにオススメなのは、「音読」です。

文字通り、英語を声に出す。最初は自分が作った文でなくて良いので、書かれている文を声に出して発声してください。英語らしい音、リズム、イントネーション。これらは頭で理解するのではなく、繰り返し練習して体で覚えていくものです。

英文を瞬時に作れて、英語を発音することにの慣れて、はじめてスムーズな「英会話」になっていきます。

学校のテスト → スラスラ英会話 

は残念ながら、間違った捉え方なのです。

でも裏を返せば、正しいトレーニングを積めば、誰でも英語を話せるようになります。私が国語のテストは苦手でも、日本語をペラペラ話しているように、英語だって必ず話せるものなんです。

トレーニングの方法をもっと詳しく、動画講座で熱く語っています。

ご興味のある方は、ぜひそちらも参考になさってください。