英語力を上げる

◯◯を手放せば、英語は話せる

「英語が話せるようになりたい」とおっしゃる方の多くが陥る思考。それは学校教育の落とし穴とも言えるのかもしれません。

直訳をやめよう

それはズバリ、1つの日本語に対して、英語表現も1つだ、という捉え方です。直訳のみが正解かのような捉え方、これってテストによる間違った考えの植え付けだと私は思っています。テストって、どうしても問題に対して正解、が決まっています。例えば、日本語を英語にしなさい、という問題では、日本語の単語や文が書いてあって、それを英語にするんですが、大抵の場合、正解が1つであることが多かったと思います。

教師側の視点から言うと、やっぱりその問題で測りたい力を考えたときに、答えとして書いてほしいもの(厳密には、書いて欲しいと期待している答え)ってあるんです。でもそれって同時に、模範解答ではあっても、唯一無二の正解ではないとも強く強く思うのです。

特に英会話においては、日本語を直訳できることがいいのではなく、自分が伝えたいメッセージを伝えられることが大事なわけなので、いわゆるテストで正解を求めるような形ではなく、メッセージをいかにして伝えるか、という思考が大事になります。

うちの夫は娘に甘い

例えば、「うちの夫は娘に本当に甘い」と英語で伝えたいとします。甘い?甘やかす?英語でなんという?ここで多くの方は

「甘い」と言う表現を英語で言えない(思いつけない)

 →語彙が足りない

 →まだ英会話はできるレベルじゃない

 →もっと語彙を増やさなきゃダメだ…

とそんな思考に陥っていくのですが、本当にそうでしょうか?表現の仕方なんて数えきれない数あっていい!そんな視点で考えてみると…

・「うちの夫は娘に本当に甘い」=「夫は娘を溺愛してる」

My husband loves our daughter very much.

・「うちの夫は娘に本当に甘い」=「夫は娘にはなんでも買っちゃう」

My husband buys everything for our daughter.

・「うちの夫は娘に本当に甘い」=「夫は娘のいうことはなんでも聞いちゃう」

My husband always says “yes” to our daughter.

・「うちの夫は娘に本当に甘い」=「夫には娘はまるでお姫様状態です」

My daughter is like a princess to my husband.

動詞を変えたり、「甘い」と思う状況を具体的に伝えたり、表現の仕方はいくらでもあることを体感していただけたのではないでしょうか。「甘い」と言えなくても、伝えたい気持ち、伝えたい状況は十分に伝わると思いませんか?

これは、語彙力の問題ではありません。いかに、知っている知識をうまく使って気持ちを相手に届けるかの戦略なわけです。

知っている単語で、なんとか伝える。テスト的な正解ではなく、気持ちや状況を伝えることにフォーカスすると、英会話って、もっと自由で楽しいものになります。 英会話って本来、そのくらい自由なものなんです。自由にのびのび表現していいんです。

ぜひテストの呪縛からご自身を解放してあげてください。そして、英語で表現することをもっともっと楽しんで欲しいなぁ、と思います。

直訳の呪いからぜひご自身を解放してあげてくださいね。